幅員20.5mの車道を歩行者が快適に地下で渡るための地下広場デザイン案である。横断面は浅いU字形の空間で、これが単なる横断道ではなく広がりを持つ「広場」であることを利用して、斜面が急になるほど階段の踏面が横にスライスしていくことによって、同一蹴上の緩勾配の階段で降り、また登ることができるようになっている。底面には「スリー・オン・スリー」のコートが設けられ、市民の自発的な運営が期待されている。床面と天井はタイルでモザイク状に壁紙の花柄を拡大したパターンを現わすもので、床面にあってはベージュが基調色となり、天井面にあっては焦げ茶が基調色になっている。柱に蛍光灯と半透明のガラスを巻くことで、柱自体を照明としている。
写真撮影: Jun Aoki & Associates